タロットカード『教皇』の意味を解説！正位置・逆位置・悩み別の解釈まとめ
大アルカナの5番目にあたる『教皇（THE HIEROPHANT）』。
ふたりの信者を前に、豪華な王冠と杖をもった男性が座っています。
「教皇」以外に、「法王」や「司祭」と呼ばれることもありますね。
教皇のカードが意味するのは、規律や秩序、常識、公平性など。
質問者の心境や状況をあらわすため、重要な役割を担いやすいです。
ただ教皇は、タロットのなかでも読み取りが難しいとされるカード。
数字やシンボルの意味はもちろん、幅広く解釈を学んでおくとよいですよ。
この記事では、『教皇』のもっている基本的な意味を解説。
位置別・悩み別の解釈も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
タロットカード『教皇』基本情報
タロットナンバー5番
『教皇』のタロットナンバーは、大アルカナの5番。
「5」という数字は、「2」と「3」を合計したものと考えられます。
2は二重性（男性性と女性性）、3は三重性（三位一体）を暗示。
人間の誕生や変化、発展などの意味を含んでいるといわれていますね。
また5は、世界・宇宙を構成する5大元素（火・空気・水・土・霊）も表現。
さらに五体満足や五感など、人間の体を動かす部位やエネルギーもあらわします。
他にも、五芒星を連想させることから、魔除けやお守りの意味もありますよ。
絵柄（シンボル）
| 絵柄（シンボル） | 意味・解釈 |
|---|---|
| 教皇 | 指導者、助言者、精神的な統治者 |
| かかげている右手 | 指導者、教育者、教えること |
| 左手にもつパパル十字 | 権威、精神的支配 |
| 頭にある三重冠 | 三位一体、組織、結束力、協力、高位の存在 |
| 赤と白の衣 | 能動性と受動性、男性性と女性性、二重性 |
| 目の前にいるふたりの信者 | 二重性、情熱と潔白、男性性と女性性 |
| 後ろにみえる2本の柱 | 教会、聖域、二重性 |
| 足元にある2つの鍵 | 天界（超意識）への扉を開く鍵、外側の扉を開く鍵と内側の扉を開く鍵、宗教的権威 |
『教皇』は、しばしば大アルカナ4番の『皇帝』と比較されます。
物質的な支配を意味するアンクの王笏(おうしゃく)をもち、王たる資質をもって国を治める皇帝。
対して教皇は、精神的支配を意味するパパル十字をかかげて、人々を指導しています。
かかげている右手や頭にある王冠は、教皇の精神性や宗教性を表現。
神からの言葉や知識を授け、民衆を導く存在として描かれているんですね。
また教皇のカードには、「二重性」を意味するモチーフが多数登場します。
赤と白の衣やふたりの信者、後ろにある2本の柱など…。
相反する要素は、視野の広さや公平性、寛大さを思い起こさせます。
足元にある2つの鍵は、天界（超意識）への扉を開く鍵のイメージ。
社会的な規律を守り、正しい思想で行動すれば、新たなステップにすすめるでしょう。
タロットカード『教皇』正位置・逆位置における意味
教皇の正位置
- ■正位置のキーワード一覧
規律・秩序・伝統・ルール・習慣・精神的支配・慈悲・寛大・善良・道徳的・親切心・協調性・社会性・組織・宗教・思想・知識・助言・教育・援助・協力・安定した結果・指導者・メンター・尊敬する人・仲介者・先生・仲間・公的機関
教皇の正位置は、社会的な立場にふさわしい姿勢や行動をあらわします。
規律やルールに従って、知識を深めたり常識的な振舞いをしたり…。
慈愛や道徳心をもって集団の規範となり、正しく導いていくイメージです。
また、秩序が整っていて、人々が安心して生活できる枠組みも象徴。
父親や父性、家族や社会、さらに学校や役所などの公的機関も意味しますね。
同様に、先生や指導者、協力者など、頼れる相手を示唆する意味ももっています。
教皇の逆位置
- ■逆位置のキーワード一覧
無秩序・非常識・不道徳・不親切・無慈悲・頑固・保守的・閉塞感・偏見・詐欺・悪用・不信感・孤立・押しつけがましい・世間体を気にする・ルールに縛られる・視野が狭い・信頼できない人物・まとまらない組織
教皇の逆位置は、正位置の意味が反転、もしくは行きすぎた解釈に変化します。
無秩序や非常識、不親切や頑固、不信感など…。
社会のルールを無視して、自分の思想にムリヤリこじつけているイメージです。
また反対に、規範に縛られすぎて自由を失い、葛藤している意味もあらわします。
自分自身を見失っていて、対人関係や仕事でのトラブルを招いてしまいそうですね。
社会性や道徳心を意識して行動すれば、現状を打破するヒントになるでしょう。
タロットカード『教皇』悩み別の意味を解説
恋愛
正位置：幸運度★★★★☆
教皇の正位置が出たなら、あなたの恋愛運はまさに上昇中！
出会い・交際・結婚と、すべてにおいてベストタイミングです。
お相手の人柄やふたりの相性も◎ですし、未来あるお付き合いができそう。
また、協力者があらわれやすく、トントン拍子で恋愛がすすむでしょう。
フリーの人は、真面目で誠実、頼れる異性とご縁があります。
一緒にいて心が安らぐような、年上の男性と恋がはじまる予感です。
また片思い中の人は、気になる彼とふたりの時間を過ごすのが吉。
“気づいたら隣にいる”存在になれば、自然とお互いの心が通じあいます。
映画や買い物、散歩などのデートはもちろん、仕事を手伝うのも◎ですね。
現在交際中なら、ふたりは穏やかな雰囲気につつまれた心地よい関係性。
流れに身をまかせていれば、結婚や将来の話題がおのずと出てくるでしょう。
逆位置：幸運度★★☆☆☆
恋愛を占って教皇の逆位置が出た場合、恋のはじまりや進展は見込めなそう。
祝福されない恋愛やマンネリ、喧嘩など、ネガティブな意味合いが強いです。
あなた自身、視野が狭くなっていて精神的な余裕がありません。
信頼できる友人に相談するなど、他者の意見に耳を傾けるとよいでしょう。
現在フリーの人は、不倫や浮気など、人に話せない恋愛にハマる可能性大！
相手に騙される危険性もあるため、新しく出会った人はきちんと見極めてください。
また片思い中の場合、ふたりの関係はしばらく停滞しそう。
情熱的なアプローチや告白をすると、彼から避けられてしまうかもしれません。
いまは待つ時期だと考えて、お相手とすこし距離を置いた方がよさそうですよ。
恋人がいるなら、どちらかが相手をうとましく感じている様子。
愛情が裏目に出て、おせっかいや束縛につながっていませんか？
お互いの価値観を認めたうえで、思いやりをもって接するようにしてくださいね。
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仕事
正位置：幸運度★★★★☆
仕事運を占って教皇の正位置が出たなら、真面目で誠実な姿勢が重要。
教皇は、変わらない信仰心と祈りで、人々の尊敬を集める存在です。
初心を忘れず、正攻法で仕事をすれば、ふさわしい結果が得られるでしょう。
また、職場や上司など環境に恵まれやすく、仕事の意欲も上昇しそう。
自信をもって着実に仕事をこなせば、周囲からも高い評価を得られます。
もし仕事がうまくいっていない場合は、協力者や支援者が登場する予感。
ひとりでは思いつかないような、新たな選択肢がみつかるかもしれません。
周囲に配慮しながらサポートしあうことで、より大きな成果を期待できますよ。
さらに、いまは知識や学問の習得にも最適な時期。
資格取得やセミナー、書籍などで、スキルアップを目指すのもオススメです。
逆位置：幸運度★★☆☆☆
教皇の逆位置は、いまのままでは仕事がうまくいかないと教えてくれています。
自己中心的で、公平性に欠ける判断や行動ばかりしていたり…。
自分の考えに固執して、他人の意見に聞く耳をもたなかったり…。
こんな状態のため、年長者を中心に、周囲からの援助や助言が得られません。
あなた自身の態度が原因で、職場で孤立した状況に追いやられてしまいそうです。
仕事運をアップさせたいなら、謙虚な姿勢を意識すること。
まずは周囲の意見を素直に受け入れて、自分の悪い部分を認めましょう。
さらに視野を広くもち、柔軟な思考と行動を心がければ状況が好転するはず。
組織の一員として適切な言動をすることで、周囲の信頼をとりもどせますよ。
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金運
正位置：幸運度★★★★☆
教皇の正位置が出た場合、あなたの金運は上々といえそう。
大きな買い物をしたり、投資をはじめたりするのによい時期です。
大胆な行動が成功の秘訣になるため、思い切って挑戦するのが◎ですね。
また、人との交流や信頼、人徳から利益が生まれるかもしれません。
あなたが相手に与えた物事が、金銭や品物の形で返ってきそうです。
人付き合いを密にして、積極的に手助けやアドバイスしてください。
さらに、募金や寄付にお金を使うと、より金運がアップしますよ。
思いがけない報酬や贈り物など、うれしいことが立て続けに起こります。
時間やお金の投資は必要ですが、将来的には大きな成果につながるでしょう。
逆位置：幸運度★★★☆☆
金運を占って教皇の逆位置が出た場合は、可もなく不可もなくという運勢。
保守的な気持ちが強まり、お金を使うこと自体に魅力を感じません。
人付き合いにも消極的になるため、出費そのものは減っていきそうです。
ただ教皇の逆位置は、「詐欺」や「悪用」などの意味もあるので要注意。
うまい話には裏があると肝に銘じて、慎重にお金を扱うようにしましょう。
また、自分自身の不注意から、予想外の出費があるかもしれません。
何かを壊して弁償したり、損害を受けたり…。
お金の使い方だけでなく、行動面にも注意を払ってくださいね。
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タロットカード『教皇』は質問者の精神性を反映するカード
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
タロットカード『教皇』の基本的な意味や、位置・悩み別の解釈を紹介しました。
教皇のもつ基本的な意味は、秩序や常識、社会性など。
質問者の精神性を反映していて、位置によって解釈が大きく違います。
正位置で出たなら、あなたは環境や人に恵まれていて心に余裕がありそう。
自分が見本になるつもりで常識的な振舞いをすれば、より大きな幸運を引き寄せます。
逆位置は、気持ちにゆとりがないせいで、トラブルや問題を招きそうです。
自分自身はもちろん、周囲や社会をみつめなおして適切な行動をとるべき。
ダメな部分を素直に受け入れて改善することで、運気が回復していくでしょう。
教皇は、法王や司祭など、さまざまな呼び方をもつタロットカード。
呼び名と同様に解釈の幅も広く、最初はリーディングに悩みやすいです。
それぞれの立場に当てはめて考えたり、似ているカードと意味を比べたり…。
解釈や意味を幅広く理解することで、正確な答えを導けるようになりますよ。
当サイトでは、教皇以外のカードについても1枚1枚解説しています。
さらに、タロット占いの起源や悩み別のスプレッド、解釈などもご紹介。
タロット占いをより深く理解するのに、役立つ記事を多数掲載しています。
すこしでも気になる方は、ぜひコラム記事もあわせてご覧になってくださいね。